中医学では、「気」という概念があります。
「気」って!?マンガで出てくるやつ!?みたいな感じの方が多いかと思います。
中医学では気という考えがあり、気には作用があるとされていてその気の作用をうまく使うと身体に変化が起こります。
例えば、
先日、胃のあたりが痛いという方に気というものを考えた施術をしたところ胃のあたりの痛みがなくなったというようなことが起こります。
施術した場所は、胃のあたりではなく指の動きをよくしたことによって経絡で滞っている場所に変化が出て指にアプローチをしたのに胃のあたりの痛みがなくなったということが起こりました。
それでは、
「気」の働きを解説していきます。
気の5作用
- 固摂作用(こせつ)
- 気化作用(きか)
- 防御作用(ぼうぎょ)
- 温煦作用(おんく)
- 推動作用(すいどう)
気には以上の5つの作用があります。
さらにどんなことをしているのか書いていきますね。
固摂作用
固摂作用は、内臓と体液の2種類が対象となります。
内臓に対しての固摂作用は、あるべき場所に止めておくという作用です。
内臓が重力に逆らって下がらないのは気の固摂作用が働いているからと中医学では考えます。
気の量が低下してしまうと固摂作用が弱ってしまうので、内臓下垂が起こってしまうと考えられるのです。
例えば、
胃下垂、妊娠中の胎児などが固摂作用が影響していると考えられます。
体液で考えると、血液、尿や汗などが対象となります。
気が弱っていると体液を留まらせておけなくなります。
例えば、
尿もれや頻尿、無駄な汗をかいてしまうなど
というのが気の固摂作用になります。
気化作用
物質の変化を助ける働きです。
循環、代謝、排泄など身体の生理作用に関係しています。
例えば、
炭水化物を食べて消化し、ブドウ糖に代謝されていくときに気の気化作用が働いています。
防御作用
防御作用とは、体表を保護して邪気の侵入を食い止めるという働きです。
環境要因や、免疫力などに影響しています。
外的要因から身体を守ることに関係してる気の作用です。
温煦作用
温煦作用とは、気には身体を温めて体温を一定の高さに保つ働きがあります。
熱を産生し、体温調整、体温維持、代謝や血行の促進をします。
冷えている部分は、温煦作用が弱くなっているところと考えらえるので気を補って上げることが効果的です。
推動作用
推動作用とは、推し動かすことです。
代謝や循環、心拍、呼吸など身体の全ての代謝に関係しています。
その他にも、成長や発達にも関係するとても重要な概念です。
臓器などが正常に機能するために必要な働きになります。
気の5作用を説明してきました。
気の5作用は中医学で考えるととても重要になります。
寒い時期は、気の5作用がしっかりと働くようにしていきたいものです。
自分でできることは、熱を加えるということ。
熱は気が足りない部分に気を補ってあげると考えられます。
物を食べることでも気を補うとも考えられます。
マタニティ期には、お腹に赤ちゃんがとどまっているためには固摂作用。
産後のぽっこりお腹にも気の作用が関係します。
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